共同研究について

平成9年頃、某大学と某薬品会社は、ヨウ素樹脂の工業用品として(当時はカナダ製ヨウ素樹脂のトリオシン)の活用を模索しておりました。

当社はそのプロジェクトの一員として参加していましたが、何らかの事情から計画は中止されました。しかし私はヨウ素樹脂の安全で強力な殺菌力に魅せられ、珪藻土の特性である調湿効果(空気の吸入・吐出)を利用したヨウ素樹脂による除菌メカニズムを考案しました。

さて、本当に空気が除菌出来るのか確かめようがなく思案の末、千葉大学に研究をお願いしたところ、当時千葉大学真菌医学研究センターのセンター長でおられた宮治 誠教授のご好意により共同研究の結果、素晴らしい実証を得ることが出来ました。

各壁材が空中浮遊菌を低減させたコロニー数(細菌・真菌)の確認(千葉大学真菌医学研究センター検証データ)

千葉大学真菌医学センター 宮治誠教授のレビュー

宮治誠教授

宮治 誠千葉大学名誉教授のプロフィール

1937年
神奈川県川崎市に生まれる。
1968年
千葉大学大学院医学研究科修了、医学博士。
1977年
千葉大学生物活性研究所教授。
1979年~1980年
「米国疾病対策センター(CDC)」に出張。
1987年
千葉大学真核微生物研究センター(現千葉大学真菌医学研究センター)センター長。千葉大学評議員。
2003年
千葉大学を定年退官。
2005年
千葉大学ベンチャー:(株)ファーストラボラトリーズ代表取締役、現在に至る。

この間に、日本菌学会会長、日本医真菌学会理事、アジア国際菌学連盟副会長などを歴任。
第22回日本医真菌学会賞、第46回日本菌学会教育文化賞、第33回講談社出版文化賞科学出版賞を受賞(カビ博士奮闘記)。 著書多数。

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現在の医療の著しい発展は少し前の時代には生きていけなかった患者の生命を長らえたばかりか、不治と言われていた病気を克服して社会復帰させることさえ可能にしています。 しかしこれに並行して別の困った問題が起こってきたのです。 このような患者は微生物に対する抵抗力が衰えており、従来では病気の原因菌になり得ない感染力の弱い微生物による感染が増加してきたのです。 このような感染症は「日和見感染」と呼ばれ、その原因菌としてカビ(真菌)がクローズアップされてきたのです。

私たちの生活環境下(室内)にはいろいろな種類のカビの胞子が浮遊しており、私たちは常にこれら胞子を呼吸と共に吸い込んでいるのです。通常これらのカビの病原性は無いかあるいは弱く、健康な人達に病気を起こすことはないのです。しかし先に述べたような抵抗力の弱った患者では感染を起こしてしまうのです(日和見真菌感染)。

また日本が豊かになり、その住まいも整ってくるにつれ、住居内(特にマンション)でのカビ汚染が問題となってきました。更に事務所、食品加工工場、倉庫内及び工業製品のカビ汚染は産業的にも無視できぬ状況になってきています。そのため、如何にカビが生えにくい環境を整えるかが重要な課題となってきています。

カビはどのような環境を好んでいるのだろうか、我々の生活環境下(住居内)に見いだされるカビの病原性はどの程度なのか、気になります。

健康に暮らすためには住居内のカビの胞子数を減らさなければなりません。

この問題に対処するため、この度新日本改修建設株式会社と共同で「上総の壁」という製品開発に成功しました。 この製品は千葉県の上総地域で産出されるヨウ素を陰イオン交換樹脂と結合したヨウ素樹脂に近年注目されている内装材である珪藻土を混合したもので、室内の壁として使用する建築用材です。

実験的にはこの壁がはめ込まれた室内では空中浮遊菌の胞子数は我々が健康に生活できる胞子数に減少していました。

今後住居内での除菌に関する更なる研究を進め、「上総の壁」の除菌効果を更に詳しく証明していくつもりです。

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